エフアンダーバー

個人開発の記録

Unity Adsとプライバシーポリシー

「しろたま」をアンドロイダーのアプリ審査に出した際、 必要なプライバシーポリシーがないことを指摘されたというおはなし。

Unity Adsの送信する情報

指摘されたのはUnity Adsが個人情報を外部に送信するにもかかわらず、 そのことが示されたプライバシーポリシーがGoogle Playに登録されていないということ。

Unity Adsは Unity Technologies社の提供する広告モジュールで、 「しろたま」では広告収入を得るために利用していました。

Unity Adsでは配信広告の選定のために 端末にインストールされているアプリの情報を送信するらしく、 このことがユーザに示されていないため基準を満たしていないとのことでした。 Unityのプライバシーポリシー を読むとアプリ情報が送信されることがちゃんと書いてありました。

Information that is passively collected by Unity (often automatically), including:

...

  • App list: After Players receive notice and do not opt-out, Unity may collect the names and application identifiers ("app id") of some or all of the applications installed on your mobile device, when Players receive ads delivered by Unity Ads.

...

Unity Adsにより追加されるパーミッション

プライバシーポリシーに必須ではないと思いますが、 書かれているとありがたい情報としてパーミッションの使用目的があります (アンドロイダーのアプリ審査時にも要求されます)。

Unity Ads(のアセットストア版)によって追加されるパーミッションは 以下の三つです。

  • ACCESS_NETWORK_STATE
  • INTERNET
  • WRITE_EXTERNAL_STORAGE

ACCESS_NETWORK_STATEとINTERNETの目的は自明でしょう。 広告を取得するのだから当然通信が必要になります (前述のアプリ情報の送信などもあるため取得のみが目的と言い切るのはまずいですが)。

WRITE_EXTERNAL_STORAGEは広告のプリキャッシュに必要なようです。 実際アプリがインストールされた端末のストレージを見てみると UnityAdsVideoCacheというフォルダが作成されており、 内部に動画が保存されているのが確認できます。

これらのパーミッションはUnity Adsによって追加されますが、 もちろんその他の要因によっても追加されうるものです。 パーミッションの目的を示す場合には要因すべてを列挙する必要があるためご注意を。

(おまけ)その他のパーミッション

「しろたま」ではUnity Adsの追加するパーミッション以外に READ_PHONE_STATEを要求しています。 これはSystemInfo.deviceUniqueIdentifierを参照した際に 自動的に追加されるようです。

アプリ審査の結果

アンドロイダーからのメールに、 親切にもプライバシーポリシー作成のための参考文献を載せてくれていたため、 それらを見ながら自分なりにプライバシーポリシーを作成し、 再度アプリ審査を要求したところ無事審査を通過しました。

androider.jp

作成したプライバシーポリシー

最後に作成したプライバシーポリシーへのリンクを貼っておきます。

しろたま プライバシーポリシー