GIMPは無料の画像編集ソフトとして長いこと使っているのですが、 いつの頃からかいくつかのファイル関係の操作に数秒かかるようになり、 遅いなぁとずっと思っていました。
何年か前に対処法を調べたときはうまく見つからなかったのですが、 今回英語で調べてみたらあっさり解決したので共有しておきます。
問題の現象
この対処法で解決できる問題は次のような操作に数秒以上かかる場合です。
- ファイルを開くとき、ファイル選択画面が出るまで
- 名前を付けて保存するとき、保存場所選択画面が出るまで
- エクスポートするとき、保存場所選択画面が出るまで
一方で、次のような場合には遅くはなりません。
- ファイルをドラッグ&ドロップして開いたとき
- 上書き保存するとき
- 上書きエクスポートするとき
また、おそらくWindows限定の問題かと思われます。
対処法
Windows 10での操作についてのみ書きますが、他のバージョンでも大体同じです。
- デバイスマネージャーを開きます。
- スタートボタン(設定変更していなければ左下のWindowsロゴ)を 右クリックすると出てくるメニューの中にあります。
- フロッピーディスクドライブの項目を探して展開します。
- その直下にあるフロッピーディスクドライブの項目を右クリックしてデバイスを無効化します。
やっていることはフロッピーディスクドライブを無効化しているだけです。 おそらくこの問題が発生している人はフロッピーディスクドライブなんて積んでいないため (というか今の時代に積んでいる人の方が稀)、 この設定で別の問題が発生することはないと思います。
原因
そもそも何が原因だったのかという話。
GIMPはなんらかのファイルの選択画面を出すときに、 その候補となる場所を表示するためにあらゆる記憶デバイスに対して情報要求を出すらしいです。 フロッピーディスクドライブが有効な場合、フロッピーディスクドライブもその対象に含まれるのですが、 実際には存在しないので返答はありません。 GIMPは情報が出揃わなければ画面が表示できないため待機しつづけますが、 やがてタイムアウト(あらかじめ設定された返答待ちの最大時間を経過すること)となり、 仕方なくフロッピーディスクドライブは存在しないものとして画面を表示します。
この際タイムアウトまで待っている時間が、 ユーザーからすると処理に時間がかかっているように見えます。
上述の対処法では、 フロッピーディスクドライブの無効化により元から対象として外すことで、 タイムアウトまで待つことなく画面を表示できるようになり、 処理が高速化したかのようになります。
おわりに
英語のサイトでは同じ問題にあたっている人がいくらかいるようなので私だけではないと思うんですが、 他の人のデバイスマネージャーのスクショを検索してみると、 フロッピーディスクドライブなんて項目がなかったりするんですよね。 いったいどういう違いなんだろうか。
普段プログラマ向けの記事でがっつり文章書いているだけに、 こういう短い記事を書くとなんか書き足りない感……。
執筆時のGIMPのバージョン:2.10.12